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看護師特定行為研修センター

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区分別コース実習 創傷管理関連の研修スタート

10月より区分別コースが開始しました。
まず、「創傷管理関連」e-ラーニング講義を視聴し、修了試験を受験します。その後、合格しますと、実習に進むことになります。

創傷管理関連には、以下の2つの特定行為があります。

①褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去 (デブリメント)
②創傷に対する陰圧閉鎖療法
です。

共通科目と異なり、専門的な知識と技術が問われていく部分ではありますが、今までの臨床経験を活かしながら学習している研修生が多かったように感じます。

11月5日より「創傷管理関連」の実習:1グループ目が開始し、10日間の実習を終了しました。

①のデブリメントは、以下の学習と評価の合格後に臨地実習にすすんでいきます。

・指導医による講義
・手技のレクチャー
・実技の演習
・客観的臨床能力試験(OSCE)

研修生の緊張のピークは、OSCE評価試験です。
このOSCEは、提示された症例に対して手順書に沿って特定行為の実施の有無を判断し、かつ安全に行うことが求められます。特に意識レベルの低い方とのコミュケーション技術や安全の配慮、プロフェッショナルリズムなど高いアセスメント能力が求められます。

こちらにも緊張が伝わりましたが、自己演習を繰り返し行っていましたので、デブリメント実施中に発生する出血にも落ち着いて判断し対応していました。

②の陰圧閉鎖療法は、講義を受けてから実際の機器を用いて患者モデルに演習を行います。

・機器の選択
機器には、それぞれの特徴があり、褥瘡に対して適したものを選択していく必要があります。

・アセスメント能力
患者さんの創の状態だけでなくADLも考慮しながら、どのように装着すれば効果的なものになるのか、アセスメントする必要があり、様々な場面を想定しながら演習を行っていました。

実際の臨地実習では、患者さんへの声掛けや配慮はもちろん安楽な体位をとりながら安全に実技演習を行っていました。また、特定行為看護師は、多職種連携も十分な役割を期待されています。褥瘡に対して特定行為を行うだけではなく、発生した原因を考え悪化しないためにできることを病棟看護師と連携し、ディスカッションができることも実習の醍醐味だと感じています。

研修生がいずれ自施設で活躍できる日を期待しつつ、充実した実習となるように支援してまいりたいと思います。

研修責任者 荒木美奈

 

 

実技の演習

 

OSCEの講評

OSCE評価医による手技レクチャー

 

陰圧閉鎖療法 モデルを用いた演習