公益財団法人 慈愛会 理事長
今村 英仁
特定行為研修の意義とは何でしょうか?
医療提供の在り方から考えてみましょう。医療技術や看護技術の格段の進歩が進む中で、現場で提供するサービスは益々高度化しています。質の高いサービスを提供するためには医師のみならずそのサービスに係るスタッフのレベルも高い必要があります。一方、在宅医療の世界でも、これを押し進めようとすると医師一人でカバー出来る範囲は非常に限られてきます。その限界を広げるためにはしっかりとフィジカルアセスメントが出来て医師と同レベルのサービス提供が可能な人材が不可欠となります。病院の内外問わずこれらの高度なサービスを提供できる力は看護師免許を取得しただけでは不十分です。
特定行為研修を修了した高いレベルの看護師が必要となるのは時代の流れであり必然です。
決して楽な研修ではありませんが、しっかりと乗り越えてください。
そして大事なことは、研修を修了することではなくて研修で身に着けた力を実践することです。この研修は、白衣を脱いで経営幹部になるための研修ではなく、むしろ、医療の最前線で白衣に身を包み一人でも戦えるための研修です。
どうかその事を念頭に置いて研修に臨んで頑張ってください
今村総合病院 院長
常盤 光弘
今村総合病院で更なるスキルアップを目指しませんか
日本では2015年に看護師特定行為研修制度が開始されました。今村総合病院では2019年度に第1期生の研修が開始され2022年度までにすでに44名の研修修了者を輩出しています。2023年度も4月1日に第5期生の研修開講式を行い16名の標準コース受講者と7名の共通科目免除コース受講者をお迎えしました。春の日に皆様きらきらとした凛々しい表情で開講式を迎えておられ,今後が非常に嘱望されます。
最近はリスキリングという言葉をよく耳にするようになってきました。社会で働くということが以前はいわゆる労働としてとらえられてきましたが、昨今の社会で活躍していくためには常に学びながら働くという姿勢が必須となっています。社会はその変化のスピードを増し、不確実で混迷を極めています。そのような中でも、看護職の皆様には更なるスキルを身に着け少子超高齢化の日本を支えていただかなくてはなりません。
今村総合病院での研修を修了された方々はすでに高度急性期の医療現場でも、地域の訪問診療・看護の場面でもチーム医療の中核として活躍し頼りにされ、その存在を確立しています。一人でも多くの皆様に我々と一緒に学び更なるスキルアップを目指していただきたいと思います。